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2025.3.20
シルクに取り憑かれているCurse of silk
シルクに取り憑かれていた、といっても差し支えないだろう。
昼はさながら冬虫夏草の菌糸に操られた蟻のように一枚の裂(きれ)の前に齧りつき、日が傾けばその妖艶に移ろう色を崇めるべく布地を携えておろおろと西日に向かい跪く。さらに宵が深まれば…>>>
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2025.2.22
カシミヤ山羊と、大喜利A unique conclusion about cashmere goats
四年程前になる。新宿伊勢丹でのイベントに際して企画したのが、このカシミヤの強撚糸という風変わりな糸である。
当時の担当者から与えられたお題は「百貨店の場」を意識してデザインをしてほしいというものであった。老若男女および国外からの訪日客で賑わう百貨店…>>>
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2025.2.7
まえがきPreface
八年前、「糸を嗜む」という言葉を標榜してNAHYATをはじめた。標榜というとすこし大袈裟な気もするから、態度といいかえてもいいかもしれない。糸がもつ機微をそのままに、味わうための洋服をつくろうとそのような態度ではじめたのが…
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